積水ハウスが偽造書類のなりすまし詐欺にあったという報道が昨年ありメディアを賑わしています。
地面師と言われる手法で約63 億円の被害にあったのです。
大手の不動産会社が騙された「地面師」とは何でしょうか?
地面師とは
地面師とは、土地の所有者になりすまして売却をもちかけ、多額の代金をだまし取る不動産をめぐる詐欺の手口の一つ、またはそうした手口の詐欺師。の事です(引用:wikipedia)
詐欺師ですがチームを組んで動きます。
首謀者のほか、土地を探すグループ、役を探す手配グループ、書類の偽造をする偽造グループ等々です。
地面師の出没期
地面師という手口がでてきたのは、日本では第二次世界大戦後、お役所が被災し書類等が焼失するなどしました。
コンピュータなどもなく、不動産登記や証明が正確に行えない戦後の混乱期でした。
次は、1990年代、土地の価格が高騰するバブル期にも地面師が増加しました。
30坪の土地が1億円で売られていました。
”30坪の家を買おうとしている人が1億円出せるか~!?
1億円出せる人が30坪の家を買うか~!?”と怒っていた人がいました。
億ションがバブル崩壊後三分の一で販売されていました。億ションとは言えません。
みんなの神経がおかしくなっていた所を狙われたのです。
そして、最近は東京オリンピックの影響で地価の上昇が続く東京都内の土地が狙われているのです。
今、東京で何が起こっているのでしょうか?
地面師の手口
不動産の登記には、その土地・建物に関する所在・面積・所有者の住所・氏名・その物件の権利関係等が記載されています。
まず法務局にある登記簿を書き換えることは無理です。
今回、積水ハウスの時は、なりすましという手口です。
土地の所有者というのが不動産会社に不動産の売却を持ちかけました。
もちろん、手配グループが手配した偽物です。
その土地は東京の都心にある旅館、絶対売らないと言っていた三代目が入院した隙を狙っての犯行でした。
その偽所有者は、土地を売却すということで不動産会社と接点を持ちました。
いくつかの不動産会社のなかに積水ハウスがありました。
本人確認のためのパスポートは偽造したものです。
積水ハウスの契約時 立ち会った弁護士が報道陣の質問で語っていました。「全く思いませんでしたね。パスポートがあるんですよね。ペンライトでやると、浮かび上がってくるんですね。そこまで偽造されてたんで」
偽造グループが用意した偽造パスポートです。戦後からあると言っていました。
偽造パスポートも巧妙で進化しているのです。
売買された土地はどこ?
東京都品川区五反田にある「海喜館・うみきかん」という旅館です。
旅館の所有者は海老澤佐妃子さん。
大橋際の目黒川沿いに建つ超レトロな旅館というより、外壁も朽ちたちょっとお化け屋敷的な旅館、泊まれるの?
川の反対側は高層ビルが立ち並ぶビジネス街。
木々に覆われた屋敷は、都心に残されたその立地から不動産会社としては喉から手が出る程欲しい物件。
都心に物件を持たない積水ハウスとしては欲しい物件だったのいでしょう。弱みを突かれた事件です。
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まとめ
戦後から暗躍している地面師という詐欺手法。
今回は詐欺が証明されたけど、戦後なら本当の所有者が取り戻すことが出来ず、泣き寝入りしたこともあったのではないかと思ってしまう事件でした。
積水会社での被害は多きいけれど、今後の教訓材です。
真っ先に逮捕されたなりすまし犯は末端です。首謀者は逃亡中。この人間関係も悲しい現実です。