新年は走ることから始まります。
日本では箱根駅伝で9人のごぼう抜き等々の話題が入って来ています。
今日はアメリカから嬉しいニュースが入ってきました。
川内優輝が米ボストンで2018年の元旦に開催された「マーシュフィールド・ニューイヤーズデイ・マラソン」に出場し、2時間18分56秒で優勝!
注目度の高い川内優輝は、市民ランナーとしての活躍している埼玉県職員です。
勤務しながらどのように練習し、素晴らしいタイムを出しているのでしょうか?
川内優輝が極寒のレースで優勝
川内優輝が1日、米マサチューセッツ州ボストンで開催された「マーシュフィールド・ニューイヤーズデイ・マラソン」に参加、2時間18分56秒を記録し優勝しました。
マーシュフィールドはボストンの南東にある東海岸にある街です。
当時、気温-17度という極寒の中でのレースでした。
米メディアも「極寒で最も速いマラソンランナー」と報道。
ただ、-17度という厳しいコンディションのなか、ハーフマラソン に30名前後、フルマラソンに川内優輝を含めて3人だけのエントリーでした。
スタートから単独走、完走したのは川内優輝のみだったといいます。
川内優輝は、全身タイツで完走しました。
路面は凍結し、所々で滑る箇所もあり極寒のため体の動きが悪かったといいます。
米メディアは、全身タイツの異様ないで立ちと、快挙に注目し、「極寒で最も速いマラソンランナー」と米国でも脚光を浴びています。
川内優輝自身では、76度目の2時間20分切りで世界最多記録です。
2018年4月にのボストンマラソンがあります。
その為、年末年始の休暇期間を使ってボストンマラソンのコースを試走し、現地で走れるマラソンを探したところ、この「マーシュフィールドマラソン」が該当し参加しました。
「マーシュフィールドマラソン」の後は、2月18日の北九州マラソン、3月18日の台湾の萬金石マラソン、そして4月のボストンマラソンへと続きます。
県職員として勤務しながらどのように練習したのでしょうか
川内優輝のプロフィールです。
名前 :川内優輝
国籍 :日本
所属 :埼玉県庁
生年月日:1987年3月5日
身長 :172cm
体重 :62kg
学歴 :学習院大学法学部政治学科
学習院大学時代に関東学連選抜の選手として箱根駅伝競走に2度出場しています。
学習院大学の在学生では史上初めて箱根路を出走となりました。
川内優輝は、大学卒業後には陸上の実業団には進まず、当時陸上部のなかった埼玉県庁に入庁しています。
埼玉県立春日部高等学校定時制に埼玉県職員として勤務する傍ら練習を続け、「市民ランナー」として大会に参加し続けています。
当時は埼玉陸上競技協会所属として出場していましたが、後に埼玉県庁走友会が陸協登録をし、現在は埼玉県庁所属となっています。
川内優輝の活躍を受ける形での措置でしょうね。
川内優輝は、フルタイム勤務の公務員です。
そのため多くの練習時間を確保できず、月間走行距離は600km程です。練習環境に恵まれた実業団選手ならば月間1000㎞以上の走行も珍しくありません。
水曜日にスピード練習、土曜日に距離走(20〜30㎞)という、週2回だけ強度の高いポイント練習をしています。
他のトップ選手が年1〜2レースなのに対し、川内は年9回程のフルマラソンに出場しています。
フルタイム勤務の選手にとって、長い距離を走れるのは週末に限られます。
川内優輝は、これまでも週末に各地で開催されたさまざまな大会に積極的に参戦してきました。
五輪を狙う選手、また最高位という実績を残した選手は、代表選考レースを一本に絞って調整してきます。
選手のコンディションの管理・維持の意味でも、また不本意な成績を残し評価が下がる面からも、手当たり次第に他のレースに出ることはありません。
川内優輝は、そのような事はどこ吹く風と多くの大会に参加しています。
フルタイム勤務の川内優輝にとっての練習法は、実戦の中で脚を鍛え、勝負勘を磨き、メンタル面を鍛えてきた、究極のトレーニング法です。
川内優輝の賞金感覚
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川内優輝は公務員です。
大卒の地方公務員の年収600万円前後でしょうか?
公務員の副業は、任命権者(市職員なら市長)の許可があれば可能なようです。
川内優輝は、出場料やスポンサー料は受け取っていません。
レースの賞金は副業にあたらないので受け取り可能です。
”東京マラソンで3位の賞金100万円を頂いた時は助かった。それまでは貯金を切り崩していた。”と以前語っていました。
2013年エジプト国際マラソンに招待選手として出場しますが、パスポートを忘れてしまい、主催者側が用意した航空便に乗れなかったことがあります。
その時の約26万円(給与1か月分程度)の航空チケット代金を自腹で切るハプニングがありました。
そのエジプトのマラソンでは大会新記録で優勝しましたが、賞金は無しで、エジプト大使館の好意で復路航空代の約25万円が支給されました。
基本的にお金に対して無頓着なようです。
”お金より自由に走れる方が幸せ”とも言っていました。
純粋に走ることが好きなんだなと思います。
まとめ
・川内優輝の練習法は、自分の時間管理をしっかりと行い、練習内容を計画し、実践していく事。
・そして、様々な大会に参加し実戦の中で鍛える究極のトレーニング法。
今回のマーシュフィールドマラソン、2月の北九州マラソン、3月の萬金石マラソンは、4月のボストンマラソンへの実戦トレーニングではないでしょうか。
良いときも、悪いときも注目度の高い川内優輝です。
ある時は、結果が出せず、坊主になった時もありました。
とても、マラソンに対し真摯で自由度の高い人だと思います。
実業団の誘いを頑なに断り、自分の道を歩いています。
実業団に入れば今の練習法は出来なくなるだろうと思います。
実戦で磨いた力と経験は、自分自身をコントロールできる芯の通った生き方を見せてくれています。
川内優輝、その言動に「変わった人」と見られ続けていると思いますが、
何事にも左右されない、川内優輝を目指すランナーが今後出て来そうな気がします。